鼻の施術

隆鼻術

隆鼻術

鼻を高くする方法には、自家組織による隆鼻術とヒアルロン酸などの注入によるものと、シリコンインプラントや自分の組織である軟骨+筋膜による隆鼻術があります。

自家組織による隆鼻術

自分の軟骨+筋膜による隆鼻術

シリコンなどの異物を使用したくない方の隆鼻術に良い適応です。わし鼻や曲がった鼻の方の場合も良い適応です。使用する材料は、耳介軟骨、鼻中隔軟骨、肋軟骨、側頭筋膜、大腿筋膜などの中から、手術の内容やご希望の範囲で決めさせて頂きます。

自己軟骨隆鼻術の手術方法

耳介軟骨や肋軟骨、または鼻中隔軟骨を採取します。鼻中隔軟骨は、鼻中隔延長術や、わし鼻形成で余剰になった際に用います。筋膜は側頭筋膜か大腿筋膜を採取します。 肋軟骨に対しては、軟骨の形状が将来浮き出て曲がった感触が出ないように、細片に刻み筋膜で包む方法や、ブロックのままシリコンのように削りだして高さを出すのに使用します。

例)耳介軟骨私用の場合

耳介軟骨の場合は、ブロックのまま賽の目に刻み目を入れて手術に使用する場合もあります。軟骨膜を付けたまま、柔らかくクラッシュする方法で細工をすることもあります。 鼻中隔軟骨は、硬さの形状がでないように、軽くクラッシュし、柔らかくして使用します。

隆鼻術のアプローチは、オープン法かクローズ法かの選択ができますが、自家組織を使用する場合は、オープン法のほうがお勧めです。

自家組織による隆鼻術では、鼻中隔延長術、鼻骨骨切り術、わし鼻形成、鼻尖形成術などと同時に行い、鼻の形状を改善させています。自家組織による隆鼻術は自然な変化を求める方に向いています。シリコン隆鼻術と異なり、将来異物反応などによる合併症が生じる可能性がほぼありません。術後の状態が気に入った場合、生涯そのまま維持できます。
リスク・副作用・注意点
内出血、腫れ、イメージ通りにならない など

ヒアルロン酸隆鼻術

ヒアルロン酸注入による隆鼻術では、一切メスを使わないため気軽に行うことができます。高くしたい部分に注射をするだけの簡単な方法です。目と目の間にヒアルロン酸を注入して、鼻筋を自然な感じで高くすることが可能です。

ヒアルロン酸隆鼻術の手術方法

注入後はほとんど腫れもなくお化粧も可能なので、すぐに人に会うことができます。 1回の注入で6ヶ月前後持続します。ただ自然に吸収される物質のため、生体にとって安全な物質ですが、形を維持するには繰り返し注入が必要です。
リスク・副作用・注意点
内出血、腫れ、刺入部位の発赤 など

シリコン隆鼻術

きれいに整っているという顔というのは、顔のバランスにかかっています。その中心的役割になるのが、鼻です。鼻が低いと、平べったい顔に感じ、目と目が離れて見えます。鼻筋が通ると顔全体が整った印象になります。

当院では、本人の顔のバランスを重視して、シリコンの高さや形を調整し、ご希望に併せてオリジナルのプロテーゼを作ります。また、その際気を付けているのは、“整形したのが明らかな顔”にならないことです。なるべく自然な美しさを出せるようにしています。 シリコン隆鼻は、ヒアルロン酸の隆鼻を繰り返しても結果に満足できない場合に良い適応です。挿入するシリコンプロテーゼは人工関節などの素材として用いられる安全性が極めて高い医療材料です。変形や変質もほとんどありませんのでご安心下さい。

シリコン隆鼻術の手術方法

穴の中を数ミリ切開して骨膜下に挿入します。シリコンを挿入する深さが浅かったり、剥離範囲が狭かったり広すぎたりすると曲がったり、術後にグラグラしたり触れたりします。これを予防するために、鼻骨骨膜の下にシリコンの形にフィットするように作成しています。尚、バランスが大事な鼻ですから、鼻先も高くしたい場合は鼻尖形成術や鼻中隔延長術、軟骨移植術を同時に行うことになります。

1週間程度の腫れと内出血があります。挿入したシリコンは数ヶ月 で徐々に自分の組織でカプセル状に包まれて鼻骨の上に安定してきますので、その後は簡単に曲がったりずれたりすることはありません。

オーダーメイドシリコン作成によるシリコン隆鼻術

近年、画像処理技術と3Dプリンター技術が進歩し、CTを撮影した画像情報から、ご自身の実寸大の頭蓋骨を作成することができるようになりました。ご自身の頭蓋骨モデルに希望の形状のモデルを作成してシリコンをオーダーメイドします。鼻の高さを出したい場合、シリコンは他の素材より優れていますが、自分の骨の形態にフィットしていないと“手術し ました感”が出てしまいます。自然な感触で変化を大きくできる素材を望まれる方に適しています。
リスク・副作用・注意点
内出血、腫れ、異物反応 など