イソトレチノインは、4−8ヶ月ほど内服することでニキビのボツボツを改善できる薬です。アメリカなど諸外国では30年以上前から汎用されているのですが、日本ではあまり流通していません。一番の理由は厚労省の認可がないことと、催奇形性がある薬だからです。しかし難治性ニキビに効果がある薬ですのでご参照ください。
イソトレチノインはビタミンA誘導体の経口のニキビ治療薬です。ニキビの原因である皮脂の過剰分泌や角化の異常を抑えて既存のニキビを減らし、新しいニキビをできにくくします。
ボコッとした膿疱を含む重症のにきびはレーザーの治療などでも改善がゆっくりなことが多いです。また背中や胸部にも多発する白いぶつぶつがあるような方もイソトレチノインの適応であろうと思います。ニキビを早く改善させれば、ニキビ跡の赤みや凹凸が出来にくくなります。
ニキビ跡の凹凸は治療がさらに難しいので、ニキビを早く治してニキビ跡ができないように予防することが見た目に関して最善の対策です。
ぼこぼこした膿疱性ざ瘡は放置していると赤みや凹みなどのニキビ跡の原因になります。ニキビ跡を予防するためには、できるだけ早く良い治療を行いニキビを長引かせないことが重要です。
内服期間は約半年ほどです。半年で改善できない方でも1年間ほど内服すると改善していきます。
副作用に注意が必要です。
口唇や肌の乾燥です。そして、催奇形性があるため女性は内服中と内服終了1か月後まで妊娠しないようにしなくてはいけません。